青空授業をマラウイで

マラウイで過ごす日々を綴ります。

早速日常を書いてみる。

今日は朝起きて学校へ。

マラウイの学校制度は基本的にイギリスの教育制度に基づいているので9月始まり。
7月20日〜9月10日までは夏休みなので学校はやってないけれど、9月から小学校1年生になる親御さんや生徒がきて入学の手続きをしています。


今日は次から担当する7年生の算数の教科書ガイドを手に入れようと思ったんだけど職員室に誰もおらず、校長室にいる校長先生も保護者対応に忙しそう…
自分で探すものの見当たらない…


キョロキョロしてたら8年生の卒業試験結果が窓に張り出されてるのを発見。


マラウイの教育制度は、小学校8年制、セカンダリーと呼ばれる中高一貫校みたいなのが4年制、そのあと大学や専門学校と続きます)


卒業試験=入学試験となっていて、試験結果に基づいてセカンダリーに入学できる生徒の名前と入学許可がおりた学校名が書いてありました。


それにしても書いてある生徒の名前の数がやけに少なかったけど、その他の人はみんな入学試験に落ちたということ…?!
うなだれてる8年生が職員室前にいたけどそういうこと…?!?
(なんとなくそっとしておいた)


留年者が1学年で平均3分の1はいるこの学校では、容易にあり得ます…
(この学校だけじゃなくて、マラウイ南部の地域は全体的に学業成績が思わしくない)


とりあえずまた今度誰かに聞こう…
そしてなんか疲れたし今日は教科書ガイドは諦めて家に帰ろう…(早っ)
ということで家に向かっててくてく歩いてると、小学校の敷地内にある、この地域一帯にある小学校を管轄している、いわば教育委員会のようなオフィスにて働く人の姿が見えたので、とりあえず挨拶へ向かう。


そこの教育委員長的な一番偉いポジションの方は50代くらいの女性。
どうして学校に来たのー?と聞かれたので「7年生の教員ガイドを手に入れにきましたー」
と話したら
「おー、あなた7年生を担当するのね!うちの孫が喜ぶよー!」と言ってもらえた。


前学期まで6年生の算数を担当してたんだけど、6年生にいたお孫さんの算数の成績が上がって、終業式のとき総合成績優秀者として名前を呼ばれていた。
それまで他の科目はできてたんだけど、算数がネックだったようで…。


「あなたにお金渡さなきゃ!」と言われたけど
マラウイの小学校の終業式では、自分の子がいい成績とると担任の先生に謝礼金を渡す…なんという風習…!)


そこは丁重にお断りしつつ、けれどもちょっと、いや、かなり嬉しくなりつつ、家へと帰宅!


すんごく手前味噌ですが、誰が見ても歪みだらけ、変なところだらけな算数の授業と、試験内容を自分なりに直してみた結果、6年生の算数は1、2学期と比べて3学期は算数の平均点が学年で20点以上(100点満点のテスト)上がりました(∩´∀`)∩ワーイ


ところで生徒がいい成績とったら先生のおかげ、という認識があるなら、
多くの生徒がとてつもなく悪い成績ばかりをとっていたら、先生にも責任がある、
という認識があっても良さそうなんだけど、どうやらそのへんはご都合主義のようで…!


先生たちが、「生徒が勉強しないから、怠け者だから、元々の能力がこうだから、こんなに悪い点を取るんだよ…」と言っている姿をよく目にします。


でも、先生たちがこうボヤきたくなるのにもいくつか理由があって、


それは1クラス100人以上というあまりにも多い生徒たちを見きれなかったり、
自分も子ども時代に教わったとき、先生にしっかり教えてもらえてなくて色んな知識が曖昧だったり、
お給料少ない上に政府からの未払い金があったり、小学校教員という地位が国内であんまり高く見られなかったりでやる気がなかったり…


と、この国の小学校教育の構造的な問題も大いに関係している…
とは思うのだけど、
その歪の影響を受ける子どもたちが可哀相だなと…


でも今回の算数で、「自分、やればできるじゃん!」と思った子は多いんじゃなかろうか…(そう信じたい)
そう感じた子たちが、大人になったとき、何か少しでも変わりますよう!


まずは一つの学年で算数教えて結果を出して、
つぎにどんどん他学年や他の学校へと範囲を広げていけたらなあ〜と活動の計画を考えていたので、
目標の第一段階がクリアできてよかった…!


教科書ガイドは得られなかったけど
来学期の活動に向けてのやる気を、改めて得られた1日でした。


また明日、教科書ガイドを探しに学校に行かねば…め、面倒くさい…。